餃子、好きですか?
宇都宮餃子、浜松餃子(五十音順です)といった国内でしのぎを削っているご当地餃子とは別に、東京エリアでは恵比寿餃子、蒲田餃子、渋谷餃子といった言葉をきくようになって久しくあります。
この記事では餃子を食べ歩くことが好きな筆者が、東京の餃子事情についてざっくりまとめてみました。個人的な見解がありますが、参考にしてみてください。
恵比寿餃子を語る前に、まずは蒲田餃子とは?
東京のご当地餃子の中で一番わかりやすいのは蒲田餃子です。蒲田餃子は蒲田エリアに店舗を持つ蒲田餃子御三家で食べられる餃子が基本となります。
御三家は「你好(ニーハオ)」「金春(コンパル)」「歓迎(ホアンヨン)」です。你好を創業した八木氏の兄弟が中華料理店を創業し、元祖羽根つき餃子を始めています。
御三家は蒲田内で本店以外にも店舗を構えており、さらに金春の店主の息子が「春香園」というお店を出し、こちらでも羽根つき餃子を提供しています。
そのため、蒲田付近は美味しい中華がどこでも食べられるエリアになっているのです。
御三家系は羽のパリパリ触感と皮に包まれたアツアツジューシーな餡が基本です。店舗により少しずつ中身が変わるので、色々試してみることができます。
では渋谷餃子とは?
では次に、渋谷餃子とはどういうものなのでしょうか?渋谷で人気の餃子は蒲田餃子と違って特徴がつかみにくいです。強いて言えば、渋谷の餃子はバラエティーに富んだ種類の餃子が食べられるエリアです。
薄皮餃子専門の「渋谷餃子」という名前の店がありますが、元々渋谷餃子と呼ばれるものが存在したわけではなく、お店がその名前をもって始めています。原宿にある「原宿餃子樓」と同じような感じですね。
他に渋谷には大きめ、にんにく不使用の餃子を出す「KITCHEN TACHIKICHI」があります。ただこちらは米粉を使ったモチモチ感のある皮で、薄皮が特徴というわけではありません。
青山にも同系列のお店が「立吉餃子」の名前でスタイリッシュな餃子バルを構え、大きめ餃子を提供しています。
蒲田が中華料理店で食べる餃子だったのに対し、渋谷・青山エリアは餃子専門店が多く、お酒と一緒に食べるというスタイルで、街の雰囲気にあったおしゃれに食べられるお店もあるといったところでしょうか。
ではでは恵比寿餃子とは?
では恵比寿餃子とはどういうものなのでしょう?
元祖恵比寿餃子の名乗りをあげているのは「大豊記(タイホウキ)」です。
にんにく不使用でイベリコ豚とプリプリ海老の食感がアクセントになった肉厚・薄皮の食べ応えのある餃子です。
ただこのスタイルの餃子を出しているお店は恵比寿界隈でこのお店だけのようです。
他に恵比寿で人気の餃子は高知の屋台餃子「えびすの安兵衛」、「七福餃子楼」「チャイニーズダイニング方哉(まさや)」などがあります。
「えびすの安兵衛」は薄皮で小ぶり、焼き揚げたカリっとした皮が特徴。別添えのスープにつけて食べる水餃子も人気です。2019年8月には目黒にもお店が出ています。
一方「七福餃子楼」はにんにくなしのしょうががきいた餃子で、自家製みそでいただきます。パクチー餃子やラム餃子、豚しそチーズ餃子、水餃子、四川水餃子なんかもあります。
「チャイニーズダイニング方哉」の餃子は大きめで、レモン胡椒でいただきます。豚肉やラム肉の焼き餃子以外に水餃子や麻辣パクチー水餃子もあります。
お店の形態は「大豊記」が中華、「七福餃子楼」が居酒屋寄りの中華、「えびすの安兵衛」が居酒屋、「チャイニーズダイニング方哉」は本格中華料理店です。
どの店にもそれぞれ特徴があり、材料や提供の仕方、大きさなどどれをとっても共通するものは見当たりません。
それはとてもいいことで、恵比寿にいけば色んな種類の個性的な餃子が食べられるという魅力になっており、そういった状態が「恵比寿餃子」と呼ばれているようです。
恵比寿は餃子以外の点心も激戦区!
そんな餃子激戦区「恵比寿餃子」ですが、実は餃子以外の点心も激戦区なのです。
まず恵比寿には台湾の小籠包名店である「鼎泰豊(ディンタイフォン)」と「京鼎樓(ジンディンロウ)」、シンガポールの「京華小吃(ジンホア)」が恵比寿に支店を構えています。
また恵比寿には「真不同(チェンプートン)飲茶倶楽部」という香港式飲茶のお店もあります。
真不同は小籠包も美味しいですが、頂湯焼売という金華ハムがじっくり煮込まれたスープがたっぷり入った焼売が看板メニューです。
渋谷が東京餃子トレンド発信地だとしたら、恵比寿は餃子だけではなく、点心ものの激戦区かつ東京餃子トレンドスポットでもあると言えます。
それ以外の餃子激戦区は?
東京には規模の大小ありますが餃子激戦区と言われるところが他にもあり、神保町、阿佐ヶ谷、立川エリアが有名です。これらのエリアはB級グルメが有名なエリアで、その中で餃子も人気といったところもあるかと思います。
ここであげた以外にも飯田橋エリアや神田エリアも餃子の美味しいお店が点在しています。
全部紹介してきたいところですが、今回は餃子激戦区の中でも有名店をいくつかピックアップさせていただきました。
人それぞれ好みがあるのでどこか一番だとは言わないですが、こだわりを持ってつくっているお店が多いので、色々試してみるのが楽しいです。
東京の餃子事情は?
東京の餃子は、宇都宮や浜松で見られるような、そのエリアで生産されている材料を使って、地域に根付いて長く愛され育ってきた餃子とは違い、餃子というテーマで独創的な餃子が開発され、斬新なスタイルで提供される店が多い激戦区となっています。
また九州や海外からの餃子、点心ものが東京スタイルで食べられるのも魅力となっています。
ちなみに蒲田餃子は蒲田だけで食べられるわけでなく、東京都区内にも支店がいくつかありますので、そこで食べられるようになっています。
都内にいるときに餃子が食べたくなったら、餃子激戦区と呼ばれるエリアに行って、ハシゴをしてみるのも楽しいです。
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