「秘境」と呼ばれるところに、行ったことがありますか? あまり人が行ったことがなくて、よく知られていない地域に。
行かれたことがない方は、一生に一度くらいは行ってみたいと思いませんか?
秘境と呼ばれるエリアに行くと格別の達成感が得られ、間違いなく今後の人生のハイライトともいえる瞬間を手に入れられます。
そこで今回は行ったらとてつもない感動を得られそうな、世界の秘境10選を難易度別にランキング形式で紹介したいと思います。
この広い世界でたったの10選なので、とりこぼしているところはたくさんありますが、少し頑張れば行くことのできる難易度の低い秘境から、大規模予算が必要なプロジェクトレベルの秘境までリストしていきます!
世界の秘境第10位、バヌアツのヤスール火山
南太平洋の秘境と呼ばれている「バヌアツ(Vanuatu)」。
最近ではハネムーンでも人気のスポットとなっていて、1週間ほど休みがとれて1人30万円くらいの予算があれば行けてしまう秘境なのです。
探せば20万円くらいでいけてしまうツアーもある気軽さに対して、手つかずの大自然の醍醐味を感じられるという秘境リゾート。
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「世界一幸せな国」と呼ばれているバヌアツでは、タンナ島(Tanna)にある世界で最も火口に近づける火山「ヤスール火山(Mount Yasur Volcano)」が、行けば人生のハイライトになり得るスポットです。
ヤスール火山は活火山なので、火山口を見下ろすと小さな噴火が小刻みに発生しています。
小さな噴火といっても轟音は大きく、いつ大きな噴火が起きるかわからない世界一危険な観光スポットの一つです。
赤く火花を散らしている様子は美しいですが、地獄の底のように煮えたぎっているマグマを見下ろす時には足が震えます。
地球の生命力を感じる絶景かつスリリングで神秘的な光景です。
バヌアツはその他にも、宝石が水に溶けたような色をしたブルーホールに飛び込んでみたり、 自然に近い生活を続ける原住民の暮らしをのぞいてみるといった体験ができるのでおすすめです。
ウミガメの餌付け体験や、 ジュゴンと一緒に泳ぐといった日本の水族館でもなかなかできないような動物との触れ合いができるのも魅力的。
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秘境デビューにいかがでしょう?ニューカレドニア経由で行くのも楽しいですね。
世界の秘境第9位、 タイ・ミャンマーの首長族「カレン族」に会いに行く
タイ(Thailand)北部やミャンマー(Myanmar)の山岳部地域を中心に、首長族と呼ばれる民族が住んでいます。
首長族は「カレン族(Karen Tribe)」といい、女性は真鍮の輪をいくつも首に飾って首を長くしています。
山岳地帯、森の中で生活をするカレン族は、野生のトラから身を守るために急所である首を守ることから始まりました。
その後、長い首は美しさの象徴となり、今では女性のみが輪を首に飾る伝統が残っています。
実際には首が伸びているのではなく、真鍮の重みで肩が下がっていて首が長く見えるのだとか。
このカレン族は象との繋がりが深く、象を操ることができる珍しい部族なのです。
またカレン族は女性が強く、女性から求婚し、男性が嫁ぐという社会です。
カレン族に会うにはタイのチェンマイ(Chiang Mai)から山岳地帯メーホンソン/メーホーンソーン(Mae Hong Son)近郊に行きます。
かなり秘境感のあるエリアですが、最近ではバンコク(Bangkok)近郊に住んでいる一族もいるため、バンコクからも首長族に会いに行くツアーが出ています。
バンコク近郊に住んでいると独自の社会文化を垣間見るのは難しそうですが、タイの秘境民族、会いに行くと人生観が変わるはずです。
世界の秘境第8位、トルクメニスタンにある「地獄の門」
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中央アジアのトルクメニスタン(Turkmenistan)は国自体が秘境めいた存在ですが、全く入れないというわけではないのです。
観光ビザを発行するには難関なので、5日間限定のトランジットビザを発行してもらうのが一般的となってます。
トランジットビザでもかなり手間なので、ビザの発行もお任せできるツアー会社を利用するのが賢明です。
日本発で1週間30万円くらいなので、行く気があれば行けないことはない秘境。
トルクメニスタンの見どころは「地獄の門(The Door to Hell)」という、世にも恐ろしい愛称がついているガスクレーター。
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おもしろいのがこの観光名所、1971年に発生した事故現場なのです。
旧ソ連の地質学者たちがトルクメニスタンの油田・天然ガスを調査しにきたところ、天然ガスが充満した空洞の真上に掘削機を置いてしまい、大きな穴をあけてしまったことから始まります。
あふれ出るメタンガスをこのまま放置しておくわけにはいかないから、燃やしてしまおうと火をつけたところ、そのまま40年以上も燃え続けたままの状態なのです。
地質学者たちの目論見では数週間で燃え尽きる予定だったそうで。大量の天然ガスが、ただただ燃やされ続けているとはもったいないですね。
事故当時、死傷者がいなかったというのが幸いです。
大きな穴は直径60メートル、深さ20メートルほどです。事故原因の掘削機はそのまま埋もれてしまったとのこと。
トルクメニスタンにとっても天然ガスは貴重な財源。穴を封じようという動きもあるので、見たい人は早めに行っておいた方がいいです。
トルクメニスタンといえばシルクロードで栄えた国の一つ。シルクロードで最大の都市だった世界遺産「クフナ・ウルゲンチ(Koneurgenc)」も観光名所の一つです。
世界の秘境第7位、ブラジル・ボリビアでアマゾンのジャングル探検
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ブラジル(Brasil)の北、アマゾナス州(Estado de Amazonas)にあるマナウス港(Manaus)から、安ければ3万円くらいからツアーが出ています。
ただマナウスまで行くのに、航空券だけで20万円くらいかかります。
移動時間がかなりかかることと、虫や爬虫類に対する危険と恐怖に打ち勝てれば、意外にハードルが高くない秘境です。
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アマゾンでのアクティビティは、ジャングル探検とピラニア釣り、ワニ観察や先住民訪問です。
ジャングルではもしかしたら野生のナマケモノも見られるかもしれません。
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ピラニアはアマゾン川でカヌーに乗って釣るのですが、エサに生の牛肉を使います。現地ではピラニアが食料として食べられてます。
ボリビアからもアマゾンツアーが出ているので、よりサバイバル感を求めるならそちらがおすすめ。
ボリビアからのツアーは、台風が来たら飛ばされるんじゃないかという宿で、ワニ達と共存しながら生活する体験ができます。
ブラジルから行くなら、同じ方面のエクアドル「ガラパゴス諸島」に行くことも強くおすすめします。
ガラパゴス諸島については、またこちらのサイトで紹介させていただきますね。
世界の秘境第6位、ケニアでサバンナ体験
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アマゾンよりぐっとハードルが上がるのが、ケニア(Kenya)でのサバンナ体験。
日本から9日間で50万円くらいのツアーが出ています。
ケニアでのおすすめ絶景はフラミンゴの大群が湖をピンクに染める「ナクル湖(Lake Nakuru)」だったのですが、2年くらい前から激減してしまいました。
同じケニア内の「ボゴリア湖(Lake Bogoria)」でなら見られるようです。ただボゴリア湖でも数は以前より減っています。
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ボゴリア湖ならおそらく見られるようですが、長期休みをとって大金を払い、長時間の移動を乗り越えてやっとたどり着いたと思ったら、フラミンゴがいないというまさかの結果も想定しなければいけません。
ただもちろんサファリではシマウマやキリン、サイ、ライオン、チーターという動物が見られるのは期待できるので、行く価値はありそうです。
ケニアへの個人旅行はあまりおすすめしませんが、旅を自分でコーディネートできるなら、マサイ族に会いに行くのもいいですよね。
世界の秘境第5位、エチオピアのダナキル砂漠
世界一過酷な地と呼ばれるアフリカ・エチオピアの「ダナキル砂漠(Danakil Desert)」。
世界有数の海抜マイナス約116mという低地にあり、他の砂漠とは違った景色が見られます。
最も美しいスポットが「ダロール火山(Dallol)」で、温泉成分の結晶がオレンジ、黄色、緑と色鮮やかに地表を染め上げている光景が見られます。
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ウユニ塩湖そっくりなアサレ塩湖(Lake Assale)や、死海のように浮かぶことができるアフレラ湖/アフデラ湖(Lake Afrera)があり、長い旅路を癒してくれるスポットです。
ダナキル砂漠でも活火山を見ることができて、登山は4時間ほどかかります。
エルタ・アレ火山(Erta Ale)というのですが、こちらの火山は硫黄ガスが濃いので、ガスマスクを貸してくれるツアー会社が便利です。
一生でガスマスクを使うのもそんなにない機会ですし、刺激の強い思い出になるはずです。
砂漠なのでサソリなどの危険もありますが、8日間くらいで50-60万円くらいの予算をみておけば行けるので、行けないことはないハードルの少し高めな秘境です。
世界の秘境第4位、サウジアラビアへの観光
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「世界でもっとも訪れるのが難しい国」と言われていたサウジアラビア(Saudi Arabia)ですが、2019年から観光ビザ発行が開始されました。
イスラム教徒でなくてもビザが発行されるようになったのです。
サウジアラビアは招聘状があっても美女はビザがおりない、などという噂もあるほど入国しづらい国でしたが、時代は変わるものですね。
美女はビザがおりないなんて噂があると、女性だったら秒でビザがおりただなんて言いたくないですよね。
サウジアラビアにはイスラム教の聖地であるメッカ(Makkah)とメディナ/マディーナ(Medina)がありますが、メッカだけはイスラム教徒以外の開放はされていません。
観光ビザではなく巡礼ビザが必要となります。
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サウジアラビアには世界遺産の「マダイン・サーレハ(Madâin Sâlih)」や「ディライーヤ(Diriyah)」など見どころもあり、ダイバーに人気の紅海や世界で一番高いキングファハドの噴水(King Fahd’s Fountain)などこれから観光スポットになりそうなところもいくつかあります。
ただ訪れる前には今旅行してもいい時期なのかどうかをしっかり見極め、サウジアラビアについての慣習や情勢など、かなり勉強してから決めてください。
今時点では秘境ですが、将来的にはもしかしたらそんなに珍しくはない観光地となり得るかもしれません。
世界の秘境第3位、北極点への到達
地球の極致の一つ北極点(North Pole)へ行くツアーが出ています。予算はかなり上がって15日間で500~700万円です。
ヘルシンキなどから5日ほどかけて、砕氷船に乗って北極点へ向かいます。
北極点の魅力は、点を一周すれば世界一周も同時にできてしまうところですね。
テレビでしか見たことのない氷河や野生のホッキョクグマ、セイウチが見られるのも北極ならではの醍醐味です。
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北極点に行ったら方位磁石がどう動くのか試してみたいところですが、北極点= 北磁極ではないので、北極点から北磁極の方角を指すそうです。
この北磁極、少しずつずれるのだそうです。
じゃあ北極点の点は何なのかというと、地球が自転する軸である地軸があると想定した点と言えばいいでしょうか。
ちなみに北極はN極をひきつけるのでS極であり、南極は逆にN極なのですよね。
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もっとハードルを下げて、北極点に行かなくても北極圏(Arctic Circle)でオーロラを見るだけでいいということなら、1週間で20-30万円くらいでフィンランド(Finland)やノルウェー(Norway)などに行くこともできます。
ただオーロラは見られるかどうかはわからないというのが、またリスキーです。
世界の秘境第2位、南極点への到達
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旅客機ではないのですが、最近では限定した日程に限り南極(South Pole)への飛行機が出ています。
チリ(Chile)のプンタ・アレナス(Punta Arenas)からユニオン・グレーシャー・ベースキャンプ(UNION GLACIER CAMP)まで飛び、そこからスキーを履いた飛行機に乗り換え、南極点まで行くツアーが出ています。
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ボトムで1週間600万円ほど。ペンギンが群れをなしてる姿を見たいと思ったら、南極点から移動しないといけないので値段は1千万円ほどかかります。
北極にはペンギンいないですし、南極点を見るだけじゃ寂しいから氷上のペンギン会いに行きたいですよね。
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ちなみに地球が大きな磁石であるということは聞いたことあると思いますが、太古の昔、北極は南にあり、南極は北にあったという話は聞いたことあるでしょうか。
いつかはまた北極が南、南極が北になると言われています。
太古から地球の中では電流が流れていて磁場が発生し、世界の各地にある活火山ではそのエネルギーの一部を見ることができたり、地球は本当に不思議で魅力的な惑星ですね。
世界の秘境第1位、 宇宙旅行で無重力体験
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秘境というジャンルに入れてしまうにはあまりにも広すぎますが、敢えて入れてみました。
宇宙ビジネスにはベンチャー企業含め色んな会社が既に参入しており、国家レベルでのプロジェクトではなくなってきているからです。
庶民向けに提案されている宇宙旅行ツアーは、前澤さんのように月に行くという具体的な目的地があるわけではなく、宇宙空間へ入るという体験旅行です。
3日間の訓練を行って宇宙船に乗り、高度100kmの位置で無重力状態を4分ほど楽しむという内容。もちろん窓からは宇宙に浮かぶ地球を見ることができます。
クラブツーリズムが出している金額が25万米ドルなので、日本円にして約265億円!
でも18歳以上なら年齢制限はないので、お金と健康さえあれば実現はできます。
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もしかしたらイスラム教徒しか立ち入りの許されてないメッカより、行けそうな可能性はあるわけです。
でもこんな大金が、ものの4分でなくなってしまうなんて怖いですね。
もしかしたら将来、宇宙旅行詐欺なんていうのも出てきてしまうのではないかと心配してしまいます。
何百億円と払って宇宙旅行に行ったつもりが、実際はCGで宇宙には行ってなかったのです、といったような。
現在まことしやかに囁かれている前澤さんの月旅行金額750億円というのも、6日間で何人もなので、比較すればかなりお得な案件なのかもしれません。
宝くじが当たったくらいのレベルでは行けないですが、お仕事で大成功されたら行ってみてもいいのではないでしょうか。
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以上、 ビギナー向けの秘境から上級者レベルの秘境まで集めた世界の秘境10選ランキングでした。
いつか行く旅のプランの参考になればと思います。こちらのサイトではチュニジアの旅行体験記も紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
チュニジア南部エリアは秘境度が高めのスポットです。
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