埼玉県飯能市にある「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」は、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンが描く童話の世界をイメージした公園です。
子どもの森公園といっても遊具があるわけではなく、子供の時に夢見た童話の世界を再現した世界が広がっています。
同じ飯能市内にあるメッツァ・ムーミンバレーパークから車で18分ほどなので、2つ行けばムーミンの世界に丸一日浸れることができますよ。
特に土日祝日の日没以降はライトアップがあるので、デートや女子旅におすすめのスポットです!
なぜ埼玉県飯能市に北欧テーマのスポットが集中しているの?
ムーミンバレーパークといい、なんで埼玉の飯能市なの?と思われる人が多いと思いますが、実は子どもの森公園整備担当者が直接トーベ・ヤンソン氏に手紙を書いてコンセプトに共感をしてもらったところから始まっています。
その後、近くの自然豊かな宮沢湖ほとりにメッツァ・ムーミンバレーパークがオープンしたのです。
ちょうどIKEAなど北欧雑貨を中心とした北欧カルチャーが日本でも定着し、メッツァは今までとは違うオシャレなテーマパークとして注目されるようになりました。
トーベ・ヤンソン氏といえば、日本版初代ムーミンアニメに対して自分のイメージと違うと難色を示したほどの人なので、気候が全く違う日本の小さな公園のコンセプトに好感を持ってくれたことだけでもすごいことなんです。
今では滅多に目にすることはできませんが、昔のムーミンアニメはグレーや水色で子供はみんなムーミンのことを歩いて喋るカバだと思っていたくらい別物だったので、作者自身驚いてしまったのかもしれないですね。
でもその形態が日本人の子供には受け入れやすかったというのはあり、ただ原作者のイメージとは離れてしまっていたというだけだと思うのですが。
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園には何がある?
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森は、森の中にできた妖精たちの住処のような世界で、山の傾斜伝いに小川のせせらぎがいくつも流れている爽やかな景観が広がります。
ムーミンの世界をイメージした公園ですが、ムーミンキャラクターなどは一切どこにも登場しません。なのでムーミンをよく知らなくても楽しめます。
犬を連れて散策することはできますが、テントを張ったり食べ物を持ち込んでのピクニックなどはできないので気を付けてくださいね。
また通常時は家の中に入ることもできるのですが、2020年夏はコロナ対策で子ども劇場やカフェしか入ることができなくなっています。
きのこの家
公園に入って真っ先に目に入るのが、巨大なエリンギのような「きのこの家」。屋根に草が生えていて、森と一体化したアーティスティックなお家です。
きのこの家はトーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森のシンボル的存在で、ライトアップされるとより存在感が増します。
きのこの家の前にはかわいい橋やベンチがあって、小さな結婚式でもできそうな感じがしますよ!ハロウィンとかこの家の前で写真撮影したら映えそうですね。
2020年夏はコロナ対策で入れませんが、実は中も暖炉があったりムーミンキャラクターが住んでいそうな屋根裏部屋があったり、とってもかわいらしいですよ。
デッキウォーク・見晴らし橋・樹上の家
きのこの家の奥には見晴らし橋というトンネル状の小さな赤い橋があり、橋の真ん中に空いている穴から顔を出して公園内を見渡すことができます。
ブリキのおもちゃみたいなトンネルの穴は、ちょうど子供の顔が出る大きさなので、写真スポットに使われているようです。
見晴らし橋の奥にはデッキウォークがあり、上に行くと小さな滝が見られるようになっています。
デッキウォーク付近はライトアップがないので、時間が来るとクローズになり入れなくなってしまいます。
夕方から行く人は、早めにデッキウォークに行っておくといいですよ。
見晴らし橋を渡ると「樹上の家」という作りかけのツリーハウスみたいなものがあるのですが、子供が遊ぶのには危なそうだし、家自体がないので少し残念な場所。
あけぼの子どもの森公園なら最高にかわいいツリーハウスができそうなのですが、敢えて作らないことで子どもの想像を搔き立てるのがポイントなのかもしれませんね。
水あび小屋・フローフォルム
きのこの家の横からは、せせらぎが階段のように池に流れ落ちていく様が美しいフローフォルムがあります。
下に続くわんぱく池に水は流れ落ちていくのですが、そのわんぱく池にはムーミンに登場する水あび小屋が建っています。
青い壁と青い屋根、青い橋が緑豊かな景観に溶け込んでいて、何ともフォトジェニックな空間です。
ムーミンバレーパークの水あび小屋とテイストを変えているのが心憎いですね。
紅葉の時期はより写真映えします!
ギャラリーカフェ「PUISTO(プイスト)」
わんぱく池のほとりには、目が覚めるほど青い壁が印象的なカフェ「PUISTO(プイスト)」があります。
靴を脱いであがるスタイルで、1階にはキッズスペースもあるので、子供を遊ばせている間に大人はゆっくりお茶することができますよ。
北欧風のインテリアに囲まれながら、北欧のオープンサンドイッチ「スモーブロー」を中心に、ハンバーグやグラタン、タルトといったスイーツメニューも食べられます。
あけぼの杉林
あけぼの杉林はきのこの家の向かい側あたりに位置しており、ライトアップされたときに、マッシュルームのようなライトが杉林に現れます。
このライトが子供が座るのにちょうどいい高さのようで、子供たちは我先にとライトによじ登って遊んでいます。
夏にライトアップに出かける人は、虫除け対策を忘れずにしていってくださいね。夏の夜は森にひぐらしの鳴き声も響いて風流ですよ。
ただ夜でもかなり暑いですので、水分補給も忘れずにお気を付けください。
子ども劇場・森の家
入口に立って右側にあるのが「子ども劇場」、その奥にあるのが「森の家」です。
子ども劇場の建物もアーティスティックなデザインで、中には滝のような水が流れ落ちてくる場所もあり、水音が心地よいです。
劇場内は開放されていて遊べるようになっているのですが、エアコンが入っていないので真夏は夜でも入っていられません。
2階部分には、かわいいバイキングたちの飾りがあるので見に行ってみてくださいね。日が暮れるとハロウィンの夜のような雰囲気がありますよ。
森の家は唯一トーベ・ヤンソン氏の資料展示があるところです。
2020年夏時点ではコロナ対策で入れませんが、2階には図書室もあるので夏は涼んでいくことができますよ。
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森は入園料も駐車場も無料!
ライトアップのイベントもありながら、トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森は入園料もなく、駐車場も無料です!
ただ月曜日は休園となっており、月曜が祝日の場合は翌平日が休みとなります。
隣接した阿須運動公園には遊具があります
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園から、車で2分のところにある阿須運動公園(あずうんどうこうえん)は、入間川に面した都市公園です。
入間川沿いなので、あけぼの子どもの森より若干涼しく、じゃぶじゃぶ池や人口のせせらぎで水遊びができるスポットです。
阿須運動公園は大きなコンビネーション遊具がかなり充実していて、ストーンヘンジのような変わったオブジェのある古代広場が特徴的です。
阿須運動公園も駐車場が無料なので、ライトアップまでまだ時間があるという時には行ってみるのもいいのではないでしょうか。
またムーミンバレーパークに隣接するメッツァビレッジは、平日なら駐車場も無料で、あけぼの子どもの森から車で20分もしないで行くことができますよ。
ムーミンバレーパーク、メッツァビレッジについては以下の記事を読んでみてくださいね。
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