以下の記事は、 2026年1月1日にYahoo!ニュースでも紹介された記事のアーカイブ版です。
生まれも育ちもアメリカ・ニューヨークのブルックリンというZack Bullish(ザック・ブリッシュ)さん。親戚が日本にいるわけでもなかったZack さんですが、留学を機に日本に住み続け、いまでは津軽三味線を生業とし、横浜を中心に活動をしています。
2026年最初となる記事は、新しい年を寿いでくれるように力強い音を奏でる津軽三味線のお話で、お正月気分を華やかに盛り上げられればと思います。
今回は、以前に取材させていただいてからの生活の変化やお知らせなどをお話ししていただきました。
夏祭りイベントでの津軽三味線演奏会

心が震えるほど感動することを「琴線に触れる」という言葉が昔からありますが、琴以外にも津軽三味線の音色を聞くときにこの言葉をよく思い出します。3弦のみの和楽器ですが、力強い撥さばきから生まれる音は、心に響くような感動と激しさを訴えかけてくるのです。

そんな津軽三味線の演奏を聴かせてくれるZackさん。最近では、伝統芸能で後継者不足に悩むような時代に、横浜で引く手数多と言ってもいいほどの“売れっ子”状態。もちろん筆者の記事だけが大きなきっかけではなく、ご自身の多大なる努力の賜物。
「いつか市内で演奏会があったらまた取材したい」とは言ったものの、かなり頻繁に演奏会が開かれていくようになりました。

なかには三溪園や横浜マリンタワーなど、名だたる施設での演奏会も。「ほかに取材が入っていなければ行きたかった!」というような興味深いイベントもあったのです。
それでも夏の頃には高齢者施設だけでなく、若い世代にも津軽三味線に興味を持ってほしいと、自ら営業して幼児たちに演奏を披露することもあったのだとか。

実は、横浜はジャズにまつわるイベントがわりと多い街。話を聞いていてなかなか面白いと思ったのが、ジャズの聖地のひとつでもあるニューヨーク出身のZack さんが、そういったイベントで津軽三味線を披露したということ。年明けにも市内でジャズと共演する演奏会が予定されているのだとか。
ルーツの違う音楽ジャンルですが実は相性がよくて、話が⾧くなってしまうため割愛しますが、Zackさんと話をしていると少し似たところもあるように感じます。

過去にはコロナ禍で仕事がなくなり大変だった時期もあるZackさん。もしかしたら記事もひとつの要素として、これまで知らなかった人が気付き始め、津軽三味線に興味を持ってもらえるきっかけになったかもしれないと思うと感慨深いです。
多忙なスケジュールをこなしながら、津軽三味線の本場である東北めぐりもされていました。東北は先生や現地の方々との深い思い出もある感謝の地だということ。東北巡りでは演奏会も開催し、地元の新聞でその様子が紹介されるなんていうことも。

また故郷であるニューヨークや欧州を旅し、そこでも津軽三味線を披露されています。「音楽はコミュニケーション。見てきた世界や言葉が異なっても通じ合えるのが気持ちいい」とZackさん。
コロナ禍で帰国せざるを得なかった時期も、自分を支えてくれてきた人たちに感謝して、練習を重ねてきたのだとか。日本の民謡が好きで津軽三味線を極めたいという気持ちに、迷いや揺らぎはなかったそう。

「記事にとりあげていただいたりしたおかげで、正式に津軽三味線を演奏することが本業となりました」と報告を受けたのが今年の夏のこと。
個人的に地域クリエイターとして活動している身として、記事を執筆することで自分がやりたくてもできないようなことに挑戦している人を応援したいという想いがあったので、筆者自身の願いも叶えていただいたようなもの。

海外で、相撲や歌舞伎により日本の伝統芸能に興味関心を抱く人も多くなった昨今。伝統が国境を越えて息づく時代に、Zackさんの活動が文化継承を支える力のひとつになっていくことを願っています。いつの日か日本文化の新たな物語を紡いでいくこともあるのではないでしょうか。

2025年12 月 20 日(土)には Zack さんが企画した和太鼓コラボとの演奏会が、センター南駅ライブスポットで開催されました。また2026年1月にも横浜市内・東京都内の新年イベントで演奏会が予定されています。
今後の活動詳細はInstagramでご確認ください。
Zack Bullish(ザック・ブリッシュ)さん
Instagram:shamisendinglove
活動拠点:横浜市を拠点に主に関東エリアなどで演奏会を開催
※2025年12月取材時点での内容となります。
一部は、くらしの友 新横浜総合斎場での演奏会イベントで許可をいただき撮影させていただいた写真です。またご本人からの提供写真も掲載しています。ありがとうございました。