海の公園でサンドアートフェスティバル!講師は人工装具の製作もしていた立体造形師の佐藤圭吾さん|横浜市

以下の記事は、 2025年9月11日にYahoo!ニュースでも紹介された記事のアーカイブ版です。取材当時の内容となります。

金沢文庫芸術祭と同じタイミングで、海の公園砂浜ではサンドアートフェスティバルが開催。講師となるのは、 サンドアートフェスティバルで作品も展示する佐藤圭吾さん。

実は佐藤さん、失った人体の一部をシリコン素材で再現する「エピテーゼ」を製作していたこともある方。今回は準備の段階から海の公園へお伺いしてきました。

海の公園「サンドアートフェスティバル」で作品を展示し、ミニ砂像体験の講師もされる佐藤圭吾さん。後日、作業が少し進んだ状態の写真を途中経過として送っていただきました。

金沢文庫芸術祭と同じタイミングで、海の公園ビーチで開催される「サンドアートフェスティバル」。佐藤さんが作られる大型砂像の大きさは2メートル40センチほど。砂の下には型枠という土台があるのですが、それが4段分となります。

およそ2日間かけて海の公園スタッフによって用意されたサンドワークの型枠。

何年か前に海の公園で開催されていたサンドアートフェスティバルはコンテスト形式で、3段くらいの大きさがいくつか並べられていました。

佐藤さんの「より大きくして、迫力を持たせたい」という提案で、4段分のアートが展示されます。

一番上の砂の部分はショベルカーで運ばれたそう。

今回のイメージは、馬とワルキューレという、北欧神話に登場する、最高神オーディンに仕える女神をモチーフに形作られていく予定。作品のタイトルは完成してから考えることが多いそう。

海の公園サンドアートのテーマは自由。毎年来る人が楽しめるようにという思いも込めて、佐藤さん自身が初めて挑戦してみたいことに挑みます。生きものが好きなので、毎回作品に入れるようにしているのだとか。

粘土で作られたイメージを見せていただきました。

生きものの砂像に挑む時は、皮膚感や仕草を研究するのはもちろん、事前に粘土で作ってみます。ただ、佐藤さんが言うには「粘土は足し算だけど、砂像は引き算なので難しい」とのこと。

「一度引いてしまったらもう足せない」という難しさは、簡単に例えると「一度丸にしてしまった形を三角にできない」ようなもので、慎重に取り組まなければならない難しさが存在します。

粘土で作った馬も見せていただきました。リアルで今にも動き出しそうです…!

実は佐藤さん、海の公園内「海とのふれあいセンター」に展示されているオブジェ“白の王と風の街”の作者。作品と一緒に佐藤さんのプロフィールも紹介されているので、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

海の公園内「海とのふれあいセンター」に展示されているオブジェ“白の王と風の街”。

プロフィールの中に「義手義足製作を経て」とあるように、失った人体の一部「エピテーゼ」を作られていました。

“白の王と風の街”を後ろからみたところ。ガラスなので少し写り込んでしまい見づらくなってしまっていますが、「海の公園」と横浜市金沢区の名所がテーマになっています。

これまでたくさんの人工装具を作られてきた佐藤さん。エピテーゼのサンプル写真を見せていただきましたが本物そっくりで、病気などで人体の一部をなくされた方が前向きに生きる一歩となるかもしれないと思うと、大変感慨深いです。

指のエピテーゼを作る時は、もう片方の手の指と逆向きになるよう、指紋も合わせてデザインしていくそう。

佐藤さんはエピテーゼ、フィギュア制作以外にも、過去には立体絵本を出されたこともあります。

佐藤圭吾さん作の絵本「モールじいさんのおひっこし」(ご本人からの画像提供)

佐藤さんが横浜市金沢区に住まれているという縁もありますが、そんな方と一緒に無料でサンドアートを作るという機会はかなり貴重。

佐藤圭吾さんより、過去に制作されたフィギュア「The Guardian」の写真を提供していただきました。架空の生きものでありながらも、実在しているかのようなリアルさを感じさせてくれます。

個人または1グループで1基となっているので親子参加が多いのですが、大人の方だけの参加もOK。過去にはお地蔵様を作られた大人の方もいらっしゃったのだとか。

サンドアートは朝から晩まで5日ほどかけて完成させていきます。海の公園は上にタープをつけてくれていますが、ない現場もあるのだそう。

いわば、ビーチが舞台となった壮大な砂遊び。佐藤さんによると事前に作りたいものをイメージして来るといいそう。大きな砂山で遊ぶだけでも楽しいので、気になる方はぜひ気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

佐藤さんが持参された工具の数々を見せていただきました。ここまで本格的ではありませんが、ミニ砂像体験の参加者は、ミニ砂像1基につき1セットのキットが借りられます。

「参加する人は、暑いので水分を摂って気を付けて作って欲しい」と佐藤さん。

作業は水をかけながら行います。乾燥しないうちに作業する必要があるので、スピードとも勝負です。

“命”とまでは言いませんが、体力と時間、精神力を削って、自然と対面しながら作られていくサンドアート。

サンドアートフェスティバルが開催される「海の公園」中央砂浜付近。

ぜひ金沢文庫芸術祭の日は海の公園ビーチで、刹那的で儚いながらも奥深いサンドアートの魅力を感じてみてはいかがでしょうか。

海の公園

公式サイト:海の公園

住所:横浜市金沢区海の公園10番 アクセス:シーサイドライン「海の公園南口」駅、「海の公園柴口」駅または「八景島」駅からすぐ

トップ画像は2024年に撮影した、海の公園サンドアートフェスティバル展示の佐藤圭吾さん作「竜の城」です。

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