お盆になると海に大量発生すると言われいているクラゲ。
子供の頃は刺されると痛いという嫌なイメージしかなかったのですが、近年になって水流に漂う姿が美しいと癒しのイメージが大きくなっています。
最近の水族館では青やピンクの光に照らされてまるでアートのように飾られ、水族館の人気者にりました。
今回は身近なのに意外と知らないクラゲの生体について、クイズ形式で紹介していきたいと思います!
まず下の目次1~5を見てもらって、少し考えてみてから文章を読んでみてくださいね。
今度水族館に行くときに、一緒に行く友達、彼氏や彼女、子供に向けてクイズしたらちょっと自慢できるかもしれませんよ。
クラゲの脚は何本?
クラゲの脚は何本なのか、実はあまり世間一般的に知られていないところではないでしょうか。今まで気にもしなかった人もいるかもしれませんね。
答えは0本なのです。脚と思っている細長いものは手/腕なのです。
ついでに言うと実はタコの脚も8本ではなくて、2本だけが脚で残り6本は腕です。
シー・ライフの研究によると、タコは後ろ2本で歩行、残り3組で物をつかむ役割をしているとのことでした。
さらにイカの脚は何本かと言うと、正解は8本で残りは腕なんです。
その理論でいくと、クラゲは脚の機能を果たしているものがなく、全部何かをつかむための手として利用されているということなのですね。
クラゲの腕の本数は種類によって異なりますが、例えばミズクラゲは4本の口腕がありますよ。
クラゲの寿命ってどのくらい?
一般的なクラゲの寿命は1年足らずです。が、しかし!クラゲの中でも「ベニクラゲ」は不老不死と言われています。
ただ本当に私達が思い描く不老不死の生涯なのか、詳しく説明していきたいと思います。
一般的なクラゲは有性生殖を行って子供を産むと海に沈んでいき、水に溶けていきます。
有性生殖から生まれたものはプラヌラと呼ばれ、成長するとポリプと呼ばれるイソギンチャクみたいなものになり、どこかに固着して生活します。
その後いろんな段階を踏んで大人のクラゲになるわけです。
不老不死と呼ばれるベニクラゲは、有性生殖して海に沈んだ時ポリプの状態に戻る、つまり若返りが行われるわけです。5億年生きているベニクラゲもいると言われています。
人生もう一回やり直せたらと思うことは、太古の昔から人類が願っている事なのではないでしょうか。
でもクラゲには脳がないので、憎悪も恐怖心もなければ、記憶や感動もなく、ただただ生き続けて海に漂うのを繰り返している状態です。
不老不死のベニクラゲはどんどん増えていくのではと思われるかもしれませんが、生まれたばかりの子供は小魚にたくさん食べられてしまうので大繁殖して困っている状態ではないようです。
成長しても1センチくらいの大きさなので、敵は多そうですね。ベニクラゲの全部が全部、若返るというわけでもないみたいですよ。
食べられるクラゲってどんな種類?
中華料理の前菜で出されることが多いクラゲ。筆者の家庭では両親が一時期ハマって毎日サラダに入っていた時がありました。
クラゲは特に栄養もないし無味なのですが、おそらく成長期の子供に満腹感を促すためにも入れていたのではないかと思われます。
実際クラゲはダイエットにもとてもいいので、食べたいけどカロリーが気になる人は要チェックです。
一般的に日本で食べられるものはビゼンクラゲなどで、切り干し大根のように細かく切って干された味付けされたようなものを使います。
それ以外にも種類がありますが、例えばメキシコ産のキャノンボールクラゲは2-3センチほどの小さな体長のものも多く、丸ごと食べられていたりします。
クラゲには大きく刺胞動物(しほう)と、有櫛動物(ゆうせつ)があるのですが、食べるのは毒針のある刺胞動物のクラゲです。
有櫛動物のクラゲもゼラチン状ですが毒針はなく、櫛のような小さな板をひらめかせて泳ぎます。言ってしまえば、全く違う動物なのですが見た目から同じくくりにされています。
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毒針を持つクラゲは人間以外に誰が食べているのかと言うと、厚い脂肪のあるウミガメやマンボウがよく食べています。 結構しっかりした顎をもつウミガメもいますもんね。
クラゲのゼラチン部分は95%ほどが水分なのでほとんど栄養がとれておらず、 好物というよりは、お腹を満たすために食べているようですよ。
なので、海にビニール袋が浮かんでいると、ウミガメがクラゲだと思って食らいつくこともあり、運が悪いとビニール袋で胃袋に蓋がされてしまうウミガメもいたりします。
食べようとして 誤ってビニール袋を頭に被ってしまうウミガメもたまにいるようなので、海にビニール袋が飛ばされることだけは絶対に気を付けなければいけませんね。
電気クラゲはどうやって電気を出すの?
電気クラゲの異名を持つ「カツオノエボシ」。たまにビーチで打ちあがっている青紫色の死骸がとても美しい生き物です。
電気クラゲと言われているのだから、アマゾンに住む電気ウナギのように強力な電気を起こすのかと思われそうですが、実は刺された時に電気が走るほど痛いという猛毒を持つことから電気クラゲと呼ばれているだけなのです。
カツオノエボシはヒドロ虫の仲間なので、厳密にはクラゲではないという説もあるのですが、前述したようにクラゲにはそもそも色んな種類がありますので、カツオノエボシもクラゲと呼んで問題ないようです。
カツオノエボシの毒は、死んでビーチに打ち上げられてもまだ毒を持ち続けるほど強力なので、子供とかには絶対に触らせないように気を付けてください。
カツオノエボシやクラゲに刺された時は、素手で触らないように触手を抜いて、45度以上のお湯をあて、アイスパックなどで冷やしながら医療機関に診てもらってくださいね。
カツオノエボシという名前は、カツオと同じ海流に乗ってきて、見た目が平安時代とかに被られていた烏帽子に似ているのでそう呼ばれるようになっています。
クラゲは何を食べているの?
クラゲは海中に漂うプランクトンを食べています。プランクトンというと<自らの力で泳がず水中を漂う生き物>なので、実はクラゲ自体もプランクトンに分類されます。
そのためクラゲの中にはクラゲを食べるクラゲも結構いて、水族館ではミズクラゲなんかがエサになっていたりします。
そしてミズクラゲ自体も自分より小さなクラゲを食べたりするのです。
水族館ではミズクラゲなどに通常どのようなエサを与えているのかというと、アルテミア/ブラインシュリンプの卵を海水に浸けて空気を入れてあげて孵化させてからあげています。
卵を孵化させるためにあたためてあげたりしなければいけないので、結構面倒です。
ペットとして飼うならもっと楽なエサやりはあるのですが、水流のある水槽を準備するなどなにかと面倒で、実は熱帯魚なんかより手間のかかるペットなのです。
その上、寿命が短いとなると結構大変ですよね。
コロナの外出自粛が明けたら、クラゲを見に行ってみませんか?
見た目は宇宙人のようにグロテスクなのに、海流にフワフワ漂う姿は妖精のようにかわいらしく癒されるクラゲたち。
お盆過ぎにお近くのビーチに行けばたぶんすぐに見ることができますが、じっくりクラゲを見たい方には「えのすい」こと「新江の島水族館」がおすすめです。
えのすいではクラゲの展示と研究には60年の歴史があり、珍しいクラゲの展示も多いのです。
館内にはクラゲ専用の展示コーナー「クラゲファンタジーホール」と、クラゲの研究コーナー「クラゲサイエンス」があります。
クラゲファンタジーホールは全体的に暗くて青いので、海というよりは宇宙感があり、とてもフォトジェニックな空間。
ファンタジーホールで特に人気なのは「海月の惑星/クラゲプラネット」という、丸い球体の水槽に舞うクラゲたちです。
東京都内では品川プリンスホテル内にある「マクセルアクアパーク品川」で展示されている「ジェリーフィッシュランブル」もフォトジェニックで、近未来的な世界が広がっていますよ。
水族館というよりは美術館。音と光が融合したクラゲアートの世界に入り込むことができます。
またスカイツリーにある「すみだ水族館」でもリニューアルオープンを控え、長径7メートルの水盤型水槽に500匹ほどのミズクラゲが漂う「クラゲエリア」が登場する予定です。
営業再開などについての詳細は各水族館の公式サイトでチェックしてみてくださいね。
「マクセルアクアパーク品川」に行かれるなら、品川プリンスホテルがある品川駅周辺についての記事も、よかったらあわせて読んでみてくださいね。
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