シーパラダイスでおなじみ八景島の目と鼻の先にある野島には、旧伊藤博文金沢別邸もある野島公園があります。
BBQや春に楽しめる潮干狩りなどができる公園として人気ですが、実は公園内には旧伊藤博文金沢別邸もあり、シーズンごとにイベントが楽しめる場所なんです!
旧伊藤博文金沢別邸
野島に初代内閣総理大臣の伊藤博文の別邸があった場所。海を目の前にした茅葺きの木造家屋は、砂浜と松林に囲まれた癒しの空間です。
入場は無料。4月頃になると牡丹まつりが開かれる庭もあります。
通常2月3月頃に「雛飾り」をやっており、雛人形の風景が楽しめます。吊るし雛や豪華絢爛な雛壇が飾られているわけではないのですが、雛人形が窓から海を眺めているかのような姿がなんとも微笑ましい光景!
部屋のところどころに雛人形にちなんだ飾り付けが施されています。
雛人形は3月3日に片付けないといけないのではと心配する人もいるかもしれませんが、旧暦だと4月ですし、地域によっては4月3日にひな祭りをするところもあるそうなので、問題ないみたいです。
確かに桃の節句といいながら、3月3日はまだ梅くらいしか咲いていないので、桃の節句であればもう少し遅い方がいいような気もしますよね。
旧伊藤博文金沢別邸では、通常3月に「花と博文邸」という生け花観賞イベントも開かれます。
毎年内容が少しずつ違うので、毎年訪れたいと思えるほど歴史ある建物に調和する春らしい光景。部屋それぞれの特徴にあわせた生け花が圧巻です。
生きている花ということもあり開催期間は、ほんの数日。大体3月なのですが、初旬だったり中旬、下旬だったりと開催時期もまばらなのでご注意ください。
博文邸は閉園が早いので、野島公園の公式サイトで確認してみてくださいね。
野島の海に広がる海苔づくりの光景
旧伊藤博文金沢別邸の窓からは、海にたくさんの棒が突き刺さった光景が見られます。実はこれ、海苔養殖をしているところ。
さかのぼって江戸時代、徳川家康が海苔好きであったことから海苔の養殖が始まったと言われています。野島は川の真水も混じって塩分濃度が低くなり、海苔養殖に最適なんだとか。
野島の夕照橋近くには「忠彦丸」さんという海苔直売所があって、メディアで紹介されることも。野島でとれた海苔を買って帰ることができますよ。
金沢漁港にも「忠彦丸」さんがあるんですが、そちらは釣り船などを扱っているところで、海苔は販売していないので注意してください!
冬にはイチョウが美しい野島公園のあそび場
野島公園には遊具のある遊び場が3つあり、旧伊藤博文金沢別邸の奥にある小公園、野球場近くにあるあそび場、そして室の木地区にあるあそび場です。
小公園はブランコやすべり台程度ですが、海の目の前なのでなかなか雰囲気のいい遊具広場。野球場の近くにある遊び場は、冬場イチョウの葉で黄色く染まる光景が美しいです。
一番大きい遊具広場が室の木地区。こちらは夕照橋を渡ったところにあり、野島の外に位置します。
海を見渡せる高台があったり、ターザンロープで遊べたり、なかなか楽しいのですが、近くに駐車場がないので少し不便ではあります。室の木地区近くには上戸彩主演ドラマ「昼顔」で使われた歩道橋もありますよ。
夕陽を見るなら展望台で!
野島といえば、歌川広重が浮世絵で描いた「野島の夕照」が有名な場所。浮世絵は野島から少し離れたところで野島を見ている景色でしたが、かながわ景勝50選「野島の夕映」は野島からの風景を指します。
坂を上っていかなければいけないところが大変ではあるのですが、野島公園の頂上には展望台があり、八景島の景色だけではなく、反対側を見ると天気が良ければ富士山も見えます!
野島だけでなく、八景島周辺はどこから見ても夕陽がきれいなんですけどね。
また展望台を下りたところでも、南側には日産自動車の追浜試験場「GRANDRIVE(グランドライブ)」を見ることもできますよ。
桜の名所でもある野島公園
野島公園には野島の外にある室の木地区という離れたエリアを除いても、100本以上の桜が植わっており、特に展望台から見下ろす桜の景色が最高!
展望台の上から、桜の向こうに海を眺めてみるということができる贅沢なスポットなのです。
ほとんどがソメイヨシノですが、山桜や御衣黄(ギョイコウ)という緑の珍しい桜もあるとのこと。
海と桜の両方が楽しめる、なかなかのお花見スポットなので、タイミングがあえばぜひ行ってみてくださいね。
京急・金沢八景駅といえば、八景島シーパラダイスへ向かうシーサイドライン乗り換えによく利用される駅ですが、実は歌川広重が描いた浮世絵で有名なエリア。 金沢八景周辺は海を眺めながらの歴史散策ができる街なのです。 お隣の駅「金沢文[…]