海外でも絶賛「リト@葉っぱ切り絵展」地元で長期の展覧会が開催!リトさんインタビュー【横浜市】

以下の記事は 2025年5月2日にYahoo!ニュースでも紹介された記事です2026年4月25日(土)〜8月2日(日)に開催される展示内容とは異なりますのでご注意ください。

繊細で優しい物語のある葉っぱ切り絵アーティストとして、海外メディアでも絶賛されているリト@葉っぱ切り絵さん(以下、「リトさん」)。神奈川県横浜市出身のリトさんが、地元である横浜で長期の展覧会を開催しています。

初展示となる作品や横浜モチーフの作品だけでなく、コラボ限定パッケージで話題となっている作品も展示された見ごたえある「Hello! Leaf Art World in Yokohama」。今回は会場であるMM21グランモール公園1Fクロス・パティオで、お話も伺ってきました。

展覧会では現物も展示されており、いかに小さなサイズで繊細に表現されているかを知ることで作品の解像度が高まります。

こちらは今回展覧会のメインビジュアルともなっている、横浜がテーマとなった「行き先は潮風の吹くまま、気の向くまま」。作品ごとのタイトルにもこだわって世界観を表現しているところもリトさんの作品ならでは。

実はこちら、お話を伺うと展覧会用に制作したわけではないのだそう。横浜で展覧会を開催するという予定も全くない時期に、いつか地元でなにかできたらいいと思いながら制作したもので、いわば願いが実ったような作品。

奥には横浜がテーマとなった作品が3つ並んでおり、横浜ならではの馴染み深い背景が細かく描写されているのも面白いところ。葉っぱの一枚ずつから、音楽が聞こえてきそうなストーリー性ある世界観に引き込まれていきます。

過去に病院でADHD(発達障害の一部)と診断されたリトさん。過集中やこだわりの強さという特性とこだわりを活かすべく、2020年に独学で葉っぱ切り絵制作をスタートさせています。

ただ、10年近い会社勤めを辞めてアート活動を始めた当初は、まだ自分の道を見つけられていませんでした。最初から葉っぱ切り絵を始めたわけではなく、スクラッチアートや粘土の絵付けなどあれこれチャレンジし、試行錯誤のうえ辿り着いたのが葉っぱ切り絵だったで探したのだとか。

リトさんの葉っぱ切り絵は、デザインナイフで無数の細かい点を打つようにして制作されるリトさんの葉っぱ切り絵。何度も刺すようにして作り上げる様もその繊細な技術も見事なのですが、葉っぱの上に広がるそれだけではなく見る人を圧倒させる想像力豊かな物語にも目を見張ります。

リトさんが葉っぱ切り絵以外に過去挑戦された作品や、葉っぱ切り絵作品第1作も紹介されています。

葉っぱというとても限られた空間の中で、一体どうしてこんな世界を描こうと思いつくのか。筆者が、というよりは、おそらく多くの人が訊いてみたいであろうことをまず質問してみました。

「デザインのアイデアは作品によるのですが、見てくれる人のことを思って描いています。経験したことがありそうなこと、一度は見たことがありそうな風景を、自分の経験と重ねて描いてみたり」

4月24日から開始されている「小枝」とのコラボパッケージ作品と。少しカジュアルなポーズでとお願いしてみたところ、快く引き受けてくれました。

葉っぱで下絵をする際にイメージが広がってくることもあり、細かくなりすぎたり、広がりすぎてしまったりすることが悩みでもあるということ。一目みただけでは見逃してしまうほどの細かな描写も多いのですが、見れば見るほど気づきが多いところも作品の魅力となっています。

たとえば「葉っぱの小旅行 in チャイナタウン」では、よくよく見るとカエルが中華まんを持っているのです。最初見る時にすぐ気づく方は少ないのだそう。そんな遊び心あふれた作品は、見る度に気づきがあるのがより楽しめるところ。

奥には中庭があり、ウサギやカエルが散歩を楽しんでいる様子を覗くこともできます。

リトさんの作品が好きという女の子は、「言の葉」ならぬ「御伽(おとぎ)の葉」と呼び、「葉っぱの絵本だ」と想像を膨らませていました。

「見る人それぞれがストーリーを作っていい」というリトさんの展覧会は、お子さん供と一緒に行くなら、お話を作りながらゆっくり時間をかけて見て歩くのも楽しそういです。

実は今回の展覧会では初の試みがあり、作品のタイトルとなっている歌が会場に流れています。歌詞やメロディーから、想像をより膨らませていくことができそうです。

横浜の人に馴染み深い風景が葉っぱに広がる「葉っぱの小旅行inみなとみらい」

「アートに興味がない方こそ見て欲しいです。子ども供から年輩の方、言葉がわからない海外の方でも見て面白いと感じてもらえる作品なので、難しいと思わず気軽に見て欲しい。

複雑で教育っぽいメッセージは意図的に入れていなくて、どんな話をしているのかな?どこへ行くのかな?と自由に想像して楽しんでほしいです。

作品を見てどんな人が作っているんだろう?と興味を持って、作者である自分がどういった経緯で葉っぱ切り絵を始めたのかとか知ってもらえたら」とリトさん。

展覧会の中には、リトさんのバイオグラフィーが紹介されているコーナーも。

「大人は先入観で難しそう、と思うようですが、子どもたちは意外と葉っぱ切り絵にチャレンジしてくれますね。難しいと思いがちなのだけど、子供の時こそ葉っぱ切り絵に挑戦して欲しい。

僕の作品集『葉っぱ切り絵いきものずかん』では、自分の書籍で葉っぱ切り絵のやり方手順も紹介しているので、それこそたとえば夏休みの自由研究にやってみるのはどうでしょうかたらいいと思う。

葉っぱ切り絵を始めると、外に出て散歩するのが楽しくなるんですよ。葉っぱが宝に見えて、世の中の見え方が変わってきます。

公園を散歩していても、遊具よりも自然そのものが楽しいと思えるようになってくるかも」というリトさんの言葉を聞いていると、切り絵は“見る物”と思っていた筆者自身も切り絵をやってみたくなってくるのが不思議です。

入口にあるリトさんからのメッセージボード

リトさん自身、葉っぱ切り絵を始めた当初は、ネットで購入した500円もしないデザインナイフのみでカットしていたるのだそう。

「葉っぱで切り絵をするのであれば、失敗しても失うものはなにもないのだから、展覧会を見てやるきっかけになってくれるとうれしい」

そんなお話を伺っていると、切り絵に限らず、なにか新しいことにもっと挑戦してきたいというエネルギーが湧いてきます。作品だけでなく、リトさんという人そのものを知ることで、誰かのきっかけや挑戦の後押しになるのでは。

実はインタビュー後、筆者も家にあるもので葉っぱ切り絵を試みてみたのですが、実際に試してみると、いかに葉脈の多い葉っぱにアートを施すことが難しいかを知ることができます。

葉脈に沿ったデザインが圧巻の「たまにはのんびり、葉根も伸ばさなくちゃね」

リトさんがやりたいと思っていたことのひとつであったという、地元・横浜での長期展覧会。いつか海外で作品展をやりたいとは思っていたものの、最近ではむしろ自分が海外から人を呼ぶきっかけになれたらいいと考えているそう。

たとえばいま福島では、世界初となる葉っぱ切り絵の常設美術館があるのですが、海外から日本に来た人が自分の葉っぱ切り絵を見たいと福島まで来てくれるようになれたらうれしいとのこと。

日本ならではの風景が描かれる「本場の味を熱々のうちに召し上がれ 」

かつては、海外とは文化が違うから、たとえば日本のお正月風景を作品にしても、文化が違う海外の人には伝わりづらいのでは…と思っていたリトさん。ものも、いまでは敢えて日本らしさを出していった方がいいと意識し、桜やひらがななども入れるようにしを入れているのだとか。

「小枝」のコラボパッケージに使われているシマエナガをモチーフにした作品

先日「第3回やなせたかし文化賞 大賞」を受賞したリトさんの葉っぱ切り絵展。2025年4月24日からは森永製菓株式会社「小枝」とのコラボパッケージ作品コーナーも追加となりました。展覧会は写真撮影やSNSへの投稿もOK。

書籍やグッズも販売されており、期間中は時折サイン会に顔を出したいとのことでしたので、ぜひインスタグラムをフォローして作品やお知らせをチェックしてみては。

今回は取材にあたり、無料で入館させていただきました。またお忙しい中、丁寧に取材に対応いただきこの場をお借りして感謝申し上げます。

リト@葉っぱ切り絵

公式サイト:リト@葉っぱ切り絵

インスタグラム:lito_leafart

「Hello! Leaf Art World in Yokohama」

会場:MM21グランモール公園1Fクロス・パティオ

アクセス:みなとみらい線「みなとみらい」駅中央口から徒歩 5 分 JR 線・市営地下鉄「桜木町」駅から徒歩 10 分

住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい 2-1-1
休館日:火曜・水曜(祝日を除く)
入場料:一般(中学生以上)600円(税込) 小学生 300円(税込)*未就学児無料

クロス・パティオは、グランモール公園で横浜美術館を正面、MARK IS みなとみらいを背にしたら左手の橋を渡り、渡りきったところの左側にある階段を下りたところにあります。

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